Slot売上金の分配打ち切りによるカナダOntario州競馬の危機(その3)

中間いろいろありましたが。

slots-at-racetracksプログラム終了後のOntario州競馬の移行検討委員会の最終レポートが10/30に発表されました。

ブラホの記事より要点を抜粋します。

  • 持続可能な競馬モデル(Sustainable Horse Racing Model)を実現するために開催日数の削減および賞金の削減を行う
    • 「A」レベルのサラブレッド競馬場*1は160日間の開催日数(2011年比3%減)、総賞金は6400万ドル(同14%減)
    • 「B」レベルのサラブレッド競馬場*2は30日間の開催日数(2011年比62%減)、総賞金は300万ドル(同52%減)
    • Standardbred競馬については、580日間(54%減)、9500万ドル(60%減)
  • slots-at-racetracksは競馬業界がコアビジネス(競馬の魅力を提供すること)と無関係な収入源によって支えられている状態を作りだしてしまった
    • 同様の理由で生産業界への年間30万ドルの補助金の上限を決める、競馬業界へのあらゆる資金援助についてモニタしていく
    • 各競馬場は、馬券売上や顧客の需要に応じた開催日数と賞金で運営していくようにする
    • ただし過渡期における資金援助の額については政府と業界で議論していくべきであり、このレポートには含まれなかった
    • 新たな収益源として、単一競技のスポーツ賭博、競馬関係の宝くじ、Instant Racingを政府は許可するよう勧告
  • リアクション
    • OHRIA(Ontario Horse Racing Industry Association)、WEG(Woodbine競馬場の運営者)とも早急に政府と検討を始めたいとしている

競馬業界は競馬で身を立てろと至極もっともな内容で。ただInstant Racingなど各種ゲーミングが許可されるのであれば、現在ほどの規模ではないにしても賞金レベルはそれなりに維持できるかもしれないですね。供給先が減るので生産業界はそれでも規模縮小は防げないでしょうが。

*1:特定していないですがWoodbineですね

*2:Fort Erieが予定通りに閉鎖した後はQuaterHorse場のAjax Downsが代替場となる想定