今週の将棋(1/11)

順位戦 A級 7回戦

三浦-羽生

三浦弘行八段
羽生善治三冠
戦型:矢倉/脇システム

研究家の三浦八段らしく流行に乗って、おそらくこの日のために準備万端の脇システムへと。中盤までほとんど三浦は時間を使わず、65手目のコメントで三浦33分、羽生3時間という消費時間の差には驚いた。
1筋の端攻めでは銀ではなく香で取った。それから55手目▲27香で後手の玉頭に力を集め、ここで15銀と。
後手に香車を打たせてから69手目▲42歩でこれを後手が片付けると玉頭が弱くなる。挟撃体勢を築いた。そして2筋に集中砲火してひと通り攻めが続いたものの、弾切れとなって97手目▲68銀打と一転守備を固めた。ここからは如何に後手の攻めを受け潰すか。決め手となったのが109手目▲48香だったようだが、ここで後手が8筋でなく9筋を目標にしていたらわからなかったようだ。いや、でも、9筋からかなとは素人でも思いついたけど、110手目△85歩はこれがプロの寄せ方なのかと関心していた。ちなみに113手目▲88角は余計だったのか、97玉としていたら逃げ切れたのかどうかは少し気になる。
先手、最終盤の読みはブレなく完璧に。
羽生の順位戦連勝記録は21でストップ。ここぞで決める男・三浦は5勝2敗。羽生は6勝1敗。

郷田-屋敷

郷田真隆棋王
屋敷伸之九段
戦型:相掛かり(矢倉vs中住まい→右玉風)

相掛かりは形勢判断が難しい。85手目▲23飛成が異常に感触の良い手だったようだ。
屋敷も最後は王手龍取りの技をかけたが、最後のあがきだった。
両者ともに4勝3敗。

深浦-谷川

深浦康市九段
谷川浩司九段
戦型:横歩取り

谷川新会長としての初対局は冴えなかった。
深浦3勝4敗でA級初残留へもう少し。谷川は2勝5敗で後方3番手。