先週の将棋(1/18)

1/18 朝日杯将棋オープン戦

菅井-森内

菅井竜也五段
森内俊之名人
戦型:中飛車(角交換)

午前中「木村の矢倉 3七銀戦法」を破った森内と、不思議な先手中飛車(5筋に振ってまた2筋に戻した)で丸山の向かい飛車との相穴熊を制した菅井との準々決勝。
菅井は再び中飛車。先手は8筋に振りなおしてから駒組みが飽和しそうなところで27銀と銀冠に組み替えるところで後手は7筋に飛車を回して棒銀風に仕掛けていく。がこの銀が真空状態に遊んでしまったのが「凝りすぎ」だったと反省した△83角だった。とはいえ菅井の応手も最善手ではなかったようだが。
森内が8筋から先手陣を突破したものの菅井はまた午前中同様に受けが堅い。結局76馬が攻守に働き競り勝った。2年連続のベスト4進出だ。

村山-渡辺明

村山慈明六段
渡辺明竜王
戦型:角換わり腰掛銀

59手目▲55銀。角損でも銀を手中にして割り打ちを狙う。多少強引でも矢倉だとこういう攻めが切れない。
73手目▲47同飛がまずかったようだ。浮き上がった飛車と金の両取りがかかる▲36銀で急ブレーキ。
駒をためこんだ後手が縦横に2枚の飛車が先手玉を追い詰め竜王の勝利。

渡辺明-郷田

渡辺明竜王
郷田真隆棋王
戦型:角換わり腰掛銀

途中まで村山戦と同じ展開。
午前中の55銀の前の▲37角の局面で竜王は62飛と回ったが、郷田は92飛を選択した。ならばと64角と歩を取る。4筋に駒が集中しての攻防で45角に対して、銀を打つのではなく57手目▲56金が駒の節約と。で銀をただで取られるが△36角と逃げて▲44飛とした応手が今回の勝負の分かれ目になった。じっと△43歩が手順に33飛と寄って後手玉の横をかすめ角取りにもなってしまい、これは後手の損。
両者斬り合って形勢微妙に見えたが先手のやや優勢が続いていたようで竜王がベスト4進出。


ところで、どの対局コメントにも他棋戦(王座戦二次予選)対局中の先崎が登場していたが、翌日結果を確認したら中村修八段に負けていた。
ほか、竜王戦で宮本広志三段が2回戦(森信雄戦)も勝った。今泉健司アマも2回戦突破。棋王戦で石田直裕四段がデビュー2戦目(大野八一雄戦)も勝って2-0。同期2名は勝ち星なし。あと王座戦二次予選で伊奈祐介六段が山崎隆之七段を破った。