先週の将棋(1/28-2/3)

1/28 竜王戦3組

谷川浩司九段
戸辺誠六段
戦型:ゴキ中vs超速37銀

戸部ゴキナカを会長が超速37銀で迎え撃つ。昨年の羽生-広瀬(棋王戦)と同様の進行。先手玉の上部がスカスカになるやつ。
後手の玉頭への直接打、57手目▲84歩がカッコ良かった。
戸部攻めはつながらず。中終盤は後手が盛り返したように見えたが、先手玉は捕まりにくい状態だったか。会長の勝利。

1/29 王位戦 挑決リーグ

藤井猛九段
△大石直嗣四段
戦型:角交換四間飛車

後手の角打ちに対して41手目▲98角で対抗して、ここからまた先手は攻め駒を組み替えていく。振り飛車の勉強をしてても、こういうふうな攻めの形がイメージがつかないんだよなぁ。で56手目△75歩は△64銀と来られていたら先手まずかったようだし、落とし穴が隠れているのが恐い。
92手目△24角成で金銀4枚+馬の豪勢な堅陣。それだけに手数はかかって155手▲23金打で後手が投了。ファンタが出まいかとファンを不安がらせる最終盤だった。

1/31 竜王戦6組

▲田中悠一四段
上田初美女王
戦型:相三間飛車

22手目△24飛が緩手だった。先手の圧勝。
毎度のようだが、プロ通算勝率が5割行かない棋士でさえも一方的な勝負になるんだよな。

1/19 竜王戦1組

佐藤康光王将
三浦弘行八段
戦型:ダイレクト向かい飛車

後日配信。
露骨な狙いの39手目▲74角から後手の飛車を押さえ込んだ。
後手も正面から先手玉に絶え間なく猛攻を仕掛けたが。
これ双方突っ張って、いい将棋だった。

2/3 NHK杯

羽生善治三冠
森内俊之名人
戦型:一手損角換わり

タイトル戦当日にゴールデンカードの1つがぶつかるとは。
羽生は68金型で角打ちに強い形に構えて棒銀からの端攻め。この攻め繋がるんすか?と。
59手目▲15角が気持ちのいい、王手と金取り。

71手目▲49香が後手の前方に堅いはずの陣形への鋭い楔となる。
ここからの持ち歩5枚をすべて使って後手の守備駒を乱して、93手目▲82金打が後手の飛車の横利きを消すトドメの一撃。
もとは湧き水のように頼りのない流れだったのが、気づけば小川になって、盤面全体を使った攻めが流れを集めて大河へと変わったみたいに。終わってみれば名人には何もさせなかった。
さすがにこれでは感想戦も話すネタがない。盛り上がりに欠けたのもやむを得ない。

2/3 第38期 棋王戦五番勝負 第1局

郷田真隆棋王
渡辺明竜王
戦型:相掛かり

居飛車党の番勝負に鈴木大介八段が解説と。
(棋界の大ちゃんの愛称は中川大輔鈴木大介片上大輔のいずれの手に)

71手目▲83桂、72手目73桂打の応酬とか。こういう手作りをするんだと。開戦のあたりは素人には難解すぎてただ見るだけしかない。

ある種の変態 佐藤王将との番勝負で竜王は盤石の安定感を漂わせて圧倒しているが、本格派の郷田棋王とは拮抗した戦いになるというのはどういう力学なのだろ。やっぱり変態将棋にはつけいる隙が多いということか。

佐藤-渡辺:17勝-15勝
佐藤-郷田:27勝-24勝
郷田-渡辺:7勝-10勝