7/22 王座戦挑決 中村太地六段-郷田真隆九段

手損なしの角換わり。20代棋士vs羽生世代ということで、中村太地が本戦で破ってきた面々が象徴的だと→森下卓九段(47)、モテミツ(43)、森内名人(42)。一方の郷田九段は豊島七段、竜王と20代を倒してきましたよと。

一歩も引かぬ両者ですからツマラン将棋になるわけもなく。
44手目△75歩から6筋を突いて、先手からも4筋、2筋と歩をぶつける。先手の飛車を攻める展開を挟んでから9筋端歩を放置して先手から1筋を突いて盤面全体5段目で猛火が広がる。5筋だけは腰掛銀が睨み合うのみだったものの、先手が歩で後手の角頭に狙いをつけたら76手目△55角だから郷田九段らしいガツンとした強いけど冷静な一手。
でも▲71角の切り返しが好手。いったん後手のターンになったけど、これが最後の攻めだった。85手目▲54銀を機に中村太地の怒涛の攻め。これが太地の魅力。対して90手目△33銀がむしろ先手の攻めを勢いづかせてしまったのかもしれない。するっと△12玉なら。気圧されたわけでもなかろうが駒を打たねば受け止められないとでも思ってしまったか。
で最終盤、鮮やかにトドメを刺した、・・・というわけでもなく最後は簡単な詰みをせずに必至をかけたところで郷田九段、投了。

先の棋聖戦ではもう一歩のところで敗退も、ここで見事2度めの番勝負登場を果たし、"若手有望株"という毒にもクスリにもならない1個の集団からはもう卒業ですね。
羽生王座は竜王を相手にしたときのように戦型誘導とかはしないで、太地六段の得意戦法に合わせてくると思う。中盤で腰折れせずに"無理攻め"ができる局面まで作れることを願ってます。でもまあ3-1で羽生王座かなぁ。