第62期王将戦挑決リーグ 深浦康市九段 - 羽生善治三冠 など

本日は注目したい対局が多く。ライブ中継は3局すべてが見事な顔ぶれ。中継からは漏れてしまったが、藤井猛九段 - 橋本崇載八段(棋聖戦二次予選)も気になるところ。

  • 深浦 - 羽生戦

羽生が中飛車から穴熊。角交換を挟んで銀冠穴熊へと組み替え。後手は受けの構え。中央でのねじり合いで後手は角を手放し、さらに飛車と角行を交換して飛金両取りをかけるが、どうもあまりポイントを稼げていない印象だった。深浦は対羽生戦の連敗を10で止めた。羽生、本譜はお試しだったのか。リーグ戦だし1敗くらいはできるので。

まだ終わってない。

先日のNHK杯と同じ組合せでそのときは畠山鎮の逆転勝利。妥協しない、あきらめない畠山の指しっぷりにいっぺんにファンになってしまった。でもこの前の弟子・斎藤慎太郎四段戦はあっさりとした敗戦で。本局も弟子が控え室で見守っていた。森信雄一門的な師弟愛を感じる。
横歩取り△33角から△84飛と引く。で中住まい。中盤は互いの飛車をいじめる展開となり後手が主導権を握って、互いの飛車と取り合ったところで後手には馬ができた。歩を挟んで先手玉を睨む位置に。ところがその後の▲11角成がよかったようだ。隅っこだし香車を先にとれたくらいなので効果のほどはよく理解できないが。先手逆転まであるとの斎藤のコメントもあったが、感想戦で左右挟撃の▲82飛が物足りなかったらしい。さらに▲34香打も緩手と。へー、どっちも十分な攻めに見えたけど。後手玉は左右に銀、後方に金の構えで両斜め後方がちょっと怖い。でも角銀は手元になく。最後は豊島の正確に寄せ切った。