今週の将棋(12/3-9)

12/3 第84期棋聖戦二次予選 佐々木慎六段-戸辺誠六段

マコトダービー。
大駒切って、これが戸部攻めですが。よくつながるものだ。戸部勝利。そして感想戦コメントが充実。もはや多すぎて読んでられないが佐々木六段もよくしゃべるのだろうか。

12/4 第38期棋王戦 挑決トーナメント 佐藤康光王将-広瀬章人七段 戦

敗者復活戦。
居飛車vsゴキ中。広瀬が穴熊に組み上げてから佐藤も追って穴熊に潜ろうとした所で、後手が44の銀を53へ戻す新趣向。浮いた55の歩を先手に取らせてから40手目△54銀とぶつける。囲いの差があるので先手は銀交換には応じられない。このままゆっくり攻められても、自分から攻めていくのも難しい先手だが、いったん▲99玉と仕舞いこんでから▲24歩で動く。ここからは直線的な駒の取り合いに。佐藤はこの前に後手の角頭を責めておくべきだったかとコメントも、ただそれでも攻めが細かったようだ。攻め手が少ないので後手の穴熊は崩れない。そこに51の先手飛車に突き刺さる70手目△24角が痛恨。先手飛車は54銀を拾うまでの働きしかできない。先手が突っ張ったので53銀の効果は不明だが、結果的には51への飛車打ちを誘ったことにはなったか。
穴熊退治もお見事、広瀬快勝。

12/6 順位戦A級 高橋道雄九段-羽生善治三冠

横歩取り模様も先手は横歩取らず引き飛車。
後手に攻めさせて、先手の左辺が涼しくなったところで桂馬を▲56桂打〜▲44桂打と連打。先手は右辺が広いので後手は下手に寄せに行けない。先手ペースになったがタカミチ先生は巡ってきたいくつかのチャンスを逃してしまった。最後は先手がトン死。タカミチ悔やみきれない惜敗。
羽生6勝、高橋1勝5敗。

12/7 順位戦A級 屋敷伸之九段-深浦康市九段

関東地方では久々に大きな地震のあった日。
相矢倉。37銀戦法。そこから先手は端に飛銀桂香を集めるが、膠着状態になり穴熊へ組み換える。先手飛車は3→4→7筋と小刻みに移動。後手は8筋から開戦して角交換。一方の先手は3筋にチョッカイを出して桂馬を確保する。
それにしても屋敷九段だからなるほどだが。うまくほぐしていくもんだと感心するのみ。本人は苦しいという認識だったようだが。結局、先手の飛車は79から動かなかった。屋敷4勝2敗、深浦2勝4敗。深浦、なかなか残留への目処が付けられない。残るは谷川、三浦、佐藤康戦。

日曜日の畠山鎮七段とのNHKでは、鎮七段の攻め将棋に対して屋敷九段の間合いの取り方が巧みだった。好調というか努力の成果がちゃんと出ているんだろうか。強い。

12/7 第54期王位戦予選 2ブロック準決勝 富岡英作八段-佐藤康光王将

4手目88角成からのダイレクト向かい飛車に対して▲65角△74角と筋違い角なのに、▲43角成〜▲61馬で75金を打たない珍しい展開に。
富岡八段の対局は初めてかも。結果は佐藤勝利だったが面白いものを見せていただいた。