今週の将棋(2/18-2/23)
2/19-20 第62期 王将戦 七番勝負 第4局
現地には藤井九段と木村八段と好メンバー。木村八段は立会人、封じ手は18時なのに14時から準備を始めたり。性格出ますね。
ニコ生は深浦九段の解説。見たかったな。
30手目に手待ちの△42金、38手目から片美濃→銀冠の組み替えと低い陣形でじっくりと指す。そう来られたらと、竜王は7筋の位を取る。
控え室では△55銀からの仕掛けが予想されたが、決戦開始の一手は44手目△35歩だった。ここちょっと踏み込みが浅かったか。49手目▲67金左で先手は囲いとしては微妙だが、後手からの攻撃の隙を与えない構えになって、さらに8筋への飛車の転回も含みにした。その継続手となる封じ手は衆目一致の▲78玉。
50手目△34角で先手玉を間接的に睨む。これに▲56角と対抗せずに受け流す▲56歩が軽妙だった。仕掛けにくい後手はまた左金のダンス、囲いに引き付ける△52金と。浮き駒できたタイミングで先手は満を持して▲89飛。後手もここ狙いで△25歩と本格的な決戦へ。
先手飛車は戻ってしばらくは2筋の攻防。
歩の叩きに△23同飛が「手拍子だったかもしれない」(佐藤王将)。75手目▲56角が好手で後手は△27歩成と攻め合うのではなく△21飛と辛抱。だが感想戦では21飛でまだまだ難しい勝負だった、と。
佐藤王将の棋風通りに強気の80手目△55銀に、▲83角成で後手は銀冠を奪われた。ここらへん、やや先手の攻めは続きそうだし、囲いの堅さも先手という雰囲気ではあったが、まだまだ難しい局面。
86手目△59角、終盤の寄せ合い。互いに飛車を取り合い、92手目△62金が佐藤王将が敗着とした手。99手目▲47金で後手はもう寄せが厳しい戦力になってしまった。
竜王が3勝目。
2/19 第61期 王座戦 二次予選
▲森下卓九段
△佐々木慎六段
戦型:△ダイレクト向飛車
先手は銀冠、後手は穴熊に。
モリタク九段の流れるような穴熊崩しが気持ちよく。△93同銀でなく△93同香とすべきだったらしいが、93歩をどう取るかはわからないよなぁ。
2/20 第39期 棋王戦 予選
45歳差の2人。
そりゃまあ菅井五段が勝つんでしょうと。ただ粗いというか若さゆえの強気なのか、ちょっとすごい将棋だったか。
2/21 第61期 王座戦 二次予選
角はなかなか交換せずに▲78飛。△84飛と浮いたところで角交換。23手目▲79金、この感覚。
25手目▲65角打、△96角の応酬。ここからの十数手、左辺でのやり取りが、藤井九段の四間飛車は繊細だという言葉の通りで、まあこの手順を理解するには棋力が足りない。
80手台で大捌きに。このカタルシスがたまらない。藤井将棋の魅力だ。93手目▲26香〜▲35桂で露骨に玉頭を攻めて、1段目に飛車を下ろして挟撃体勢を築き、107手目の▲18玉が痺れるねぇ。
藤井九段、次は丸山九段と。
2/22 第54期 王位戦 挑決リーグ白組
▲佐々木慎六段
△澤田真吾五段
戦型:▲角交換四間飛車
今週のモバイル中継は佐々木慎六段と横山泰明六段が2回ずつ登場してた。
向飛車に振りなおして、40手目△43角〜41手目▲98角。角打ちのタイミングと場所が肝。先手は76銀が浮き駒になり、角も働きが鈍い。飛車を取り合ってから、後手の攻めは先手陣の急所に利くが先手は1段目に打った飛車が後手の堅陣を突破できる気配もなく端に活路を見出すしかない。が先手は苦しいままで。
佐々木2敗、澤田2勝。